「楽天で働く」を語る #1 組織課題にコーポレートカルチャーの切り口でアプローチする仕事とは?

70以上のサービスを展開する楽天グループでは、2万人超の多様なバックグラウンドを持つ人材が、様々な職種に就いて日々仕事をしています。そんな環境で働く魅力や醍醐味とは?実際に働く従業員それぞれの視点から、入社に至った経緯や働く環境についてご紹介します。

シリーズ第一弾は、コーポレートカルチャーディビジョンのエンプロイー・エンゲージメント部で組織開発に携わるMomokoさんのストーリーです。

――楽天に入社した理由やきっかけを教えてください

Momoko: 前職までは、自動車業界で人材育成・人材開発全般の担当をしていました。そこで組織開発のプロジェクトに関わることはありましたが、もっとこの領域に向き合いたいと考えていました。そんな時に、前職で一緒に仕事をしていたことがあった現在の上司から、楽天でコーポレートカルチャーの部門が発足し、組織開発に一層力をいれるフェーズを迎えていることを聞きました。独自のコーポレートカルチャーやその規模に魅力を感じ、リファラル採用(社員紹介)で入社することになりました(注1)。

自己実現とエンゲージメント向上に貢献するために

――今のお仕事内容について教えてください

Momoko: 楽天グループで働く従業員の自己実現とエンゲージメント向上に貢献するため、各事業が抱える組織課題に対し、コーポレートカルチャーの切り口からのコンサルテーションやソリューションの提供を行っています。

多岐にわたるサービスを提供する楽天では、幅広い業界ごとの色が混在しながらも、「楽天主義」(楽天グループのあり方を明確にすると同時に、すべての従業員が理解し実行する価値観・行動指針)という確固としたコーポレートカルチャーをグループ内で共有しています。そして、カンパニー(注2)ごとに従業員が「ウェルビーイング」(心身共に良好)な状態で働けるように、組織において互いが配慮し合う環境づくりを担うピープル・オフィサーのポジションが設けられていて、カンパニー間で事例紹介をし合うなど密にコミュニケーションを取っています。そうした連携体制のもと、楽天グループに新たに入社された方やグループに加わった会社の方に対して、楽天のミッション、ビジョン、「楽天主義」をお伝えするワークショップなどの機会提供やファシリテーションを担うのが私の仕事です。

楽天グループのあり方を明確にすると同時に、すべての従業員が理解し実行する価値観・行動指針「楽天主義」。「ブランドコンセプト」と「成功のコンセプト」の2つで構成されています。

同じような思いや経験をしている方をサポートしたい

――どのようなやりがいを感じますか?

Momoko: 事業規模の拡大が続く中、M&A(合併・吸収)や新規雇用によって、新たな人材がどんどんと楽天グループに加わっています。ですが、楽天のコーポレートカルチャーを受け止め、理解し、同じ方向に向かいながら事業を推進していくには、人によっては時間が必要です。というのも、実は私自身が、入社後に楽天ならではのスピード感や仕事の進め方に馴染むまで葛藤した期間がありました。頭では理解できても、これまでとの仕事の進め方やスピード感、カルチャーの違いに戸惑ってしまい、なかなかついていけない自分に自信をなくした時期でもあります。チームメンバーのサポートもあって、なんとか手さぐりながら仕事をこなしていくにつれて、そのカルチャーの背景や意図を理解し、良い着地点を見出すことができました。

そうした経験も踏まえ、ワークショップの参加者に向けて、私自身が入社直後に直面した葛藤やそれにどう対峙していったかについてお伝えするようにしています。「同じような心境に陥っていたがお話を聞けて安心した」、「共通点を見出すことができたのでやっていけそう」というような声をいただける時に、私と同じような思いや経験をしている方にとって、何かしらのサポートになれているんだとやりがいを感じています。

2019年にパリで開催した楽天グループ内のコーポレートカルチャーをテーマにしたカンファレンスにて。

――今後の目標は?

Momoko: ワークショップの提供だけでは点のソリューションに留まってしまうので、中長期的に定点観測しながら組織の変化に対応していけるような仕組みを作りたいと考えています。

そして、実績を重ねていって、各事業の担当者から、社内のワークショップなどのファシリテーターとして「ぜひMomokoさんに」と、指名してもらえるようになりたいです。ゆくゆくは、楽天グループのコーポレートカルチャーを軸とした組織開発の取り組みを確立し、他社においても参考にしていただけるようにしたいとも思っています。

コロナ禍でも人と人のつながりを創出するプラットフォームを提供

――リモートワークが現状続いていますが、業務に変化はありましたか?

Momoko: これまでワークショップは基本的にひとつの場所に集まるクラスルーム型をとってきましたが、今年の2~3月にオンラインでの提供スタイルを作りました。クラスルーム型では必要だった会場手配などの物理的な制約がなくなったことで、より多くの参加者に対して、ワークショップを柔軟に提供できるようになりました。

また、こうした状況下では、中途入社した社員が仕事以外で社内コミュニケーションの機会が不足してしまうことも課題となります。そこで、「Rakuten Culture café」という企画を立ち上げました。昼の休憩時間中に、オンライン会議を通じて参加者が集い、特定のコーポレートカルチャーについてざっくばらんに話をします。そうしたコミュニケーションがきっかけとなり、所属する事業を問わず、人と人のつながりを創出するプラットフォームの役割を果たせているので、参加者からも好評です。

オンラインでのワークショップの様子。

完璧にこなすことよりも挑戦することに価値がある

――楽天で働くことの魅力とは?

Momoko: とにかく多種多様な事業を手掛けていて、それぞれ個性も異なりますし、楽天でなければ出会うことができないような優秀な人たちとつながることができます。

また、チャレンジングなこともありますが、楽天がベンチャー精神を維持しているからこそのスピード感ある仕事の進め方が身に付くことは、大きな魅力といえます。私も入社早々に前職の6倍くらいの時間軸でプロジェクトを遂行しなければいけない時があって・・・、手さぐり状態で本当に焦ってしまいました。うまくいかなかったらどうしようと考えてばかりでしたが、上司や周囲が、完璧にこなすことよりも挑戦することに価値があるということに気づかせてくれたのです。間違っていても走りながら直せばいい、次につなげられるなら転んだっていい、と。

また、会社として、仕事を楽しもうという姿勢や仕組みがあることと、それを実現する社風も特長のひとつですね。それに、従業員一人ひとりにスポットライトを当てる「楽天賞」(月に一度、会社に貢献したスタッフを表彰する報奨制度)も、活躍する仲間を認識する機会として良い例だと思います。

――入社前の楽天に対する印象は?また、入社後の印象は?

Momoko: 入社前はとにかく幅広い業務を手掛けているので利益重視なのかなというイメージを抱いていました。入社後は、利益の前に社会課題を解決したいという大義、ミッションがあることを前提に、従業員一人ひとりの夢や自己実現を後押しする会社であること、そして、そうした環境下だからこそ優秀で芯のある人が多いというイメージに変わりました。

――楽天に向いていると思う人物像は?

Momoko: 自分の強みやプロフェッションはこれ!といえるようなことがある人。「楽天主義」に、楽天はプロ意識を持ったビジネス集団、という表現があるように、広範囲にわたる知識や経験を持つというよりも、何かひとつでも誇れるものがあれば不器用でもいいんです。社内で補い合うこともできますし、自分にないものを持つ仲間がいるだけでさらなる成長に向けての刺激にもなるからです。

(注1)楽天では社員が知人や友人を紹介できるリファラル採用(社員紹介)を取り入れています。
https://corp.rakuten.co.jp/careers/referral/

(注2)楽天では2016年にグループ内カンパニー制を導入しています。
https://corp.rakuten.co.jp/about/organization.html 

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